うなぎといえば代表選手は「かば焼き」だ。独特な甘辛いたれに絡めてアツアツごはんの上にのせ、山椒をちょっと振りかければ、もうそれはごちそうである。あの油がのってとろりとした食感は魚の仲間と言ってしまっては申し訳ないほど濃厚だ。そのうえその油は不飽和脂肪酸でコレステロールや中性脂肪を抑制してくれるというのだからとても優秀だ。そのほかにもビタミンなどもたっぷり含まれていて、こんなにおいしいのに体に良いとは本当にありがたいことである。
うなぎの「かば焼き」が人気ナンバーワンのサラブレッドだとしたら、うなぎの「白焼き」は大穴のダークホース的存在だ。「白焼き」を食べるチャンスはなかなかないのでその味の能力は未知数で計り知れない。「かば焼き」がたれの良しあしによって味が左右されてしまうのと違い、「白焼き」はうなぎ自体の鮮度や職人のさばき方、焼き方などによってきまる全くもってごまかしのきかない料理である。うなぎ本来の味を味わいたいのならば、「かば焼き」より「白焼き」だ。ただ、ごはんにあうのはどちらかというコンテストだとしたら、日本人の大好きな甘辛味を持つ「かば焼き」は淡泊な「白焼き」に圧倒的な大差をつけて優勝できるであろう。
それでは、お酒にはどうなんだと聞かれれば、濃厚ではないが奥の深い味わいの「白焼き」がまたもや優勢となるかもしれない。日本酒などにはもってこいだ。では結論としてうなぎは「かば焼き」なのか、「白焼き」なのか。最初からわかっていることではあるが、自分の好みで選ぶのが結局は一番だ。どちらにしてもうなぎは最高のごちそうなのだから。